カレーにはりんごとはちみつ、なんてよく言われます。
カレーを手作りするときに甘みを入れたいな〜なんて、はちみつを加えることがあります。
出来上がると、とろみがないサラサラのカレーに・・・どうしてこうなったのかわからない・・・。
カレーにはちみつを入れるとサラサラのカレーになるのです。
この記事では、カレーにはちみつを入れるとサラサラになる理由やベストなタイミング、カレーではちみつを活かす方法などご紹介します。
はちみつはカレーにどんな効果をもたらすのか
はちみつは、カレーに自然な甘みとコクを加える調味料として優れています。
糖分がスパイスの辛味や酸味をやわらげ、まろやかな味に仕上げてくれるため、特に子どもや辛さが苦手な人に好まれる味に整えることができます。
また、はちみつに含まれる酵素や香りが全体の風味を深める効果もあります。
ただし、はちみつに含まれる酵素(アミラーゼ)にはデンプンを分解して糖に変える性質があるため、カレーがサラサラになってしまうんです。
カレーのとろみ成分といえば、小麦粉などのデンプンが含まれているので、最初の方でカレーにはちみつを入れるとサラサラになる原因といえます。
とはいえ、はちみつの持つ保湿性によって、カレーが時間とともにパサつきにくくなるという利点もあります。
砂糖と比較してもよりまろやかな甘みが特徴で、料理全体の味を包み込むように整えてくれる役割を果たします。
特にスパイスを複数使った本格的なカレーでは、はちみつが風味のつなぎ役となり、味のバランスを取ってくれる点も魅力のひとつです。
どのタイミングではちみつを入れるべきか
カレーをどういうふうに仕上げたいかによってはちみつを使うと、思うようなカレーが出来上がります!
カレーにはちみつを入れるベストなタイミングは、煮込みの終盤です。
加熱しすぎるとはちみつの香りや酵素が失われてしまうため、仕上げ直前、もしくは火を止めてから加えるのが理想です。
そうすることで、風味と甘みを最大限に引き出すことができます。
また、少量を初期の段階で加えて煮込むことで、辛さの角を抑えながら深いコクを作ることも可能です。
つまり、はちみつは加えるタイミングを分けることで、異なる役割を果たすことができる万能調味料といえるでしょう。
ただし、はちみつを入れすぎるとシャバシャバの緩いカレーになりますので、ご注意くださいね。
加熱とはちみつの相性
はちみつは熱に弱いため、長時間煮込むことで風味や栄養素が損なわれやすくなります。
特にビタミンや酵素は60度以上で壊れるため、加熱しすぎないよう注意が必要です。
ただし、甘み成分は残るため、深みを出すためにあえて最初に少量加える方法もあります。
はちみつを入れる量の目安と注意点
目安としては、4皿分のカレーに対して小さじ1〜2程度が適量です。
入れすぎると甘くなりすぎてカレー本来の風味を損ねる恐れがあるため、少量ずつ味見しながら調整するのがポイントです。
カレーのとろみを調整する方法
カレーといえば、とろみがしっかりしてどろっと家庭のカレーやさらっとしたカレーなど好みが分かれます。
どの程度のとろみにするのかでいろんな工夫があるのでご紹介します。
水っぽいカレーの原因とは
- 水分量が多すぎる
- 具材から水分が出すぎる
- 煮込みが足りない
といった要因が考えられます。
特に玉ねぎやトマトを多く使うレシピでは、注意が必要です。
さらに、冷凍野菜を使用した場合にも水っぽくなりやすく、解凍時に余計な水分が出てしまうことがあります。
また、ルウを入れたあとに煮込み時間が短いと、とろみが十分に出ないことがあります。
とろみを戻すための具材選び
思ったよりカレーにとろみが出なかった場合などとろみを強くする方法をご紹介します。
じゃがいもやすりおろした人参、かぼちゃなど、デンプン質の多い野菜を使うことで自然なとろみが出ます。
また、炒めた玉ねぎを追加するのも有効です。
炒め玉ねぎは、水分を飛ばしつつ甘みとコクを加えてくれるため、味に奥行きも出ます。
加えて、れんこんや長芋など、自然な粘性を持つ食材を使うのも一つの手です。
小麦粉やカレールウを使った調整法
水溶き小麦粉や市販のカレールウを少量追加することで、簡単にとろみをつけることができます。
粉末のカレー粉を使用している場合は、ルウの油分が加わることでコクもアップします。
片栗粉を水で溶いて加える方法もありますが、加えたあとにしっかりと火を通さないと粉っぽさが残ることがあるため、注意が必要です。
また、パン粉やすりごまを加えると、とろみとともに風味もアップするので、アレンジ次第で多様な味わいが楽しめます。
カレーに隠し味としてのはちみつ
カレーにはちみつはお子さんがいる家庭では割と定番かもしれませんね。
隠し味として活躍しています。
はちみつを使ったレシピ
はちみつとりんごのすりおろしを一緒に加えると、フルーティーで優しい甘さのカレーに仕上がります。
また、赤ワインやヨーグルトと組み合わせることで、より深みのある味わいになります。
オススメの食材との組み合わせ
鶏肉や豚肉などの淡白な肉、かぼちゃやさつまいもといった甘みのある野菜との相性が良いです。
トマトベースのカレーに加えると酸味が和らぎ、バランスが取れます。
味見をする重要性とそのタイミング
はちみつを加えた後は必ず味見をし、甘さやバランスを確認しましょう。
調整は一度に行わず、少量ずつ加えて様子を見ながら仕上げていくのがコツです。
煮詰めることでの味の深まり
時間をかけた煮詰めの効果
じっくりと煮詰めることで、具材の旨味がルウに溶け込み、味に深みと一体感が生まれます。
時間がある場合は、弱火でコトコト煮込むことをおすすめします。
具材が持つ水分の役割
野菜や肉から出る水分は、カレーの味わいを決める重要な要素です。
水を足しすぎず、具材の水分をうまく活用することで、濃厚な仕上がりになります。
カレー作りの注意点とコツ
煮込み時のふたの使い方
ふたを閉めると水分が逃げず、サラサラなカレーになりやすいです。
とろみを出したいときは、ふたを開けて蒸発を促すのが効果的です。
具材による味の変化と時間管理
具材ごとに火の通り方が異なるため、投入のタイミングを調整することが重要です。
じゃがいもは煮崩れしやすいため、後半に加えるのが無難です。
アミラーゼとの関係について
アミラーゼは唾液に含まれる酵素で、でんぷんを糖に分解する働きがあります。
カレーの甘さを引き立てる一因とも言えますが、カレーに直接関係するわけではないため、過度に意識する必要はありません。
まとめ
この記事では、カレーにはちみつを加える効果やタイミング、またとろみの調整方法について詳しく解説しています。
はちみつはカレーに自然な甘みとコクを与え、辛味を和らげるほか、香りや風味の向上にも貢献します。
加えるタイミングは煮込みの終盤が理想で、量は少量ずつ調整することが大切です。
また、水っぽいカレーへの対処法として、でんぷん質のある具材やカレールウ、小麦粉の活用があります。
隠し味としてはちみつを使う際は、他の食材との相性や味見の重要性にも注意が必要です。
煮詰めることで味に深みが増し、具材の水分やふたの使い方が仕上がりに影響します。
さらに、具材の投入タイミングやアミラーゼの知識もカレー作りのコツとして参考にしてくださいね。
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